iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)を始めようと考えている方は、具体的にどのような感じなのか気になると思います。すでに始めている方も他の運用状況が気になると思います。
この記事では、2017年7月から2021年6月迄の4年間iDeCoで積立した結果を紹介しています。
商品配分や積立金額は人それぞれですし、評価額は時価ですので日々変動しますが参考までに。
掛金(積立金)額と評価額
2017年1月に対象者が拡大されて加入できるようになりましたが、手続等の関係もあり積み立てを開始したのは2017年7月からでした。
掛金額や評価損益等は、加入後に利用できる[確定拠出年金インターネットサービス]でいつでも確認ができます。
掛金額 :576,000円(積立金額12,000円×48月)
手数料 : 10,809円(加入時手数料+口座管理手数料)
運用金額:565,191円
評価額 :660,630円
評価損益: 95,439円
増えた金額は84,630円
通常、利回りは掛金額から手数料を引いた運用金額と評価額で計算します。
しかし、内訳よりも積み立てした金額が現在いくらになっているかが気になると思います。
そのようなときは評価額から掛金額を引くだけで良いです。
4年間で積み立てた576,000円は660,630円になっています。
月12,000円の積み立てで4年後に84,630円増えていることがわかります。
円定期預金の利率が一般に0.002%である現状を考えると優秀だと思います。
またiDeCoには運用益が非課税という税制優遇があるため、増えた金額はそのままです。
ちなみに積立額12,000円の商品配分は下図のとおりです。
商品名 | 配分割合 | 配分金額 |
三井住友・DCつみたてNISA・日本株インデックスファンド | 20% | 2,400円 |
インデックスファンド海外新興国株式 | 40% | 4,800円 |
三菱UFJ DCバランス・イノベーション | 40% | 4,800円 |
記事を書いた時点での金額であり評価額は日々変動します。
所得控除
所得控除とは掛金額が所得から控除されるため、所得税と住民税が軽減される制度です。
会社員であれば年末調整、自営業者等であれば確定申告を行います。
iDeCoの所得控除は小規模企業共済等掛金控除です。
12,000円を1年間積み立てると144,000です。
所得税は課税所得によって税率が異なりますが、住民税は10%です。
所得税を10%(課税所得195万円以上330万円未満)として計算した場合は、合計で20%の税が軽減されます。
税負担の軽減は115,200円
積立金額(年間) | 所得税率 | 住民税率 | 合算税率 | 軽減額(年間) |
144,000円 | 10% | 10% | 20% | 28,800円 |
1年間で28,800円ですので、4年間で115,200円です。
iDeCo加入による恩恵
掛金額と評価額の差に税負担が軽減された額を足すと金銭的メリットの額がわかります。
これがiDeCo加入によって得られた恩恵です。
4年間で約20万円
84,630円+115,200円=199,830円
まとめ
当初から配分変更やスイッチングを1度も行わずに積み立てた結果です。
運用商品の配分変更やスイッチングにより運用益を増やすことは可能だと思います。
まめに出来る方は頑張ってみてください。
iDeCo特徴(メリット・デメリット)
iDeCo最大のメリットは税制優遇を受けられるところです。運用益があまり出なくても税負担の軽減だけで十分お得です。
またiDeCoでの長期積立投資はドルコスト平均法によりリスクが抑えられるため、投資経験があまり無い方にも向いています。
iDeCoは積み立てた資産を60歳まで引き出せません。60歳よりも前に使う目的があるお金(教育資金等)への積み立てには向いていません。
また、積み立てられる金額には職業による制限があります。
他には、iDeCoの運用に使える商品は比較的リスクが低い商品に限られているという特徴もあります。